バーでプロポーズした思い出

高校の時に、テレビドラマのバーのシーンを見て、「大人な世界だなあ。いいなあ」と思ったのが、私がバーに憧れるきっかけでした。ずっと憧れていましたから、成人になってすぐに、バー・デビュー。
大人ぶってバー通いをしたものですが、今考えると、「バーの似合う男」になるには、まだ若すぎたと言っていいでしょうね。そう。バーには「似合う年齢」というのがあって、そこが、居酒屋などとの決定的な違いだし、バーの魅力だと思います。
「ひとり、バーのカウンターの隅で、ゆっくりスコッチのロックを味わう老紳士」なんて言うのが、最高にバーの似合う人と言っていいでしょう。
まだまだ、私はその域にはほど遠いと思いまずが、それでも少しずつ、「バーの風景」と違和感がなくなり、「バーの大人時間」になじめる年齢になって来たという自負はあります。
ところで、私には一生忘れられないバーでの思い出があります。それは、妻と結婚するときのプロポーズを、某ホテルのバーでしたこと。交際丸二年の記念日を、二人にとっての思い出のホテルで過ごし、そこのバーで彼女と二人で飲んでいるときに、プロポーズをしたのです。
「40年後、50年後も、こうしていっしょにバーの時間を楽しみたい。だから、いっしょになろう」というのが、プロポーズの言葉でした。
雰囲気のある天満のバーに行った時、ふとその思い出が蘇りました。

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